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箴言集 #1

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目次

1概要
2箴言

履歴

editor唯野
1998.9.18公開
2004.11.27修正
2020.2.24修正

概要

あまたの書物その他より紡ぎ出されし箴言の数々。その 1。

箴言

キップルの法則――フィリップ・K・ディック
(現代社会では不可抗力的にゴミが増えていく一方だという法則)

出所不明

智慧は経験の娘である。
その理論が経験によって裏付けられない思索家の教訓をさけよ。
最初に抵抗する方が、最後に抵抗するより楽だ。――レオナルド・ダ・ヴィンチ

桑原武夫(編)『一日一言』岩波新書/1956

結局のところ、具体的な問題に適正に対処する方策はこの分野のツールとテクニックに馴染むこと以外に存在しないだろうし、クォリティの高い成果が一貫して得られるようになるには一定の経験を積む以外に手はないだろう――Raymond Fielding

テストによってバグの存在は証明できるが、バグの不在は証明できない――Edsger Dijkstra

Brian W.Kernighan, Rob Pike/福崎俊博(訳)『プログラミング作法』アスキー/2000

C プログラムがやっていることは、どれも同じだ :
文字に注目し、そして何もしないのだ――Peter Weinberger

バグじゃない、仕様です

出所不明(というか、あまりに多すぎ ?)

Able was I, ere I saw Elba――ナポレオンの有名な回文

導師が、その弟子に対して、タオ(道)のあるべき姿について説明している。
「どんなソフトウェアにも、タオは宿る――たとえ、つまらないものであってもな」
導師が言った。
「電卓にも宿るというのですか ?」弟子が尋ね、「そうだ」という返事をもらった。
「ビデオゲームにもタオが ?」再び弟子が尋ね、「たとえビデオゲームであってもだ」と師は答えた。
「パソコンの DOS にもタオが宿っていると ?」
導師は咳払いをして、わずかに体を前後に揺らした。「ボブ、タオはスタックフレームに宿るのだ。今日はここまでにしよう」
――Geoffrey James「プログラミングのタオ」
(DOS は呼び出し側のスタックを使い、独自のスタックを持たないため)

誰かを指すときには、残りの指のうち 3 本が自分の方を向いていることを忘れてはいけない…… ――疑い深いスパイの諺

C では、自分自身の足を撃つのは簡単だ。C++ はそれを難しくしているが、それをやったら脚全体を吹き飛ばす羽目になるだろう――Bjarne Stroustrup

プログラマはハロウィンとクリスマスを区別できない
(Octal(8進)の31はDecimal(10進)の25だから : OCT 31 == DEC 25)

Peter van der Linden/梅原系(訳)『エキスパートCプログラミング』アスキー出版局/1996

たとえ常に試み、常に失敗しようとも、再び試みよ。また失敗するかもしれないが、もっとうまく失敗するようになる。――Samuel Beckett

私もバカだ。学校の成績が悪い人だけではなく、みんなバカだ。どの分野でどのタイミングでバカになるかが人によって違うだけだ。自分は世界で一番頭が良いと思っていても、一日のほとんどの時間をバカとして過ごすのだ。――Scotto Adams

社会は凡庸な人々(保守的な主流派)に支配されている――ニーチェ

政治の好きな人に注意せよ。頭は良いし面白い連中なのだが、性格的に何かが足りない。穴があったり空白を見つけると、政治力でそれを埋めてしまおうとする。このため、何かしら出来損ないという印象を受ける。――Peggy Noonan

政治の闘いでは別の選択肢はない。バカ者になるか詐欺師になるか、どちらかだ。――Emma Goldman

政治の世界では、自分がどこにいるのかを知ることが重要だ。しかし、これは「その場にとどまれ」とか、「死んでもそこにいろ」という意味ではない。野心的に何かを始めたり、現状に飽きて別の場所に移動したりするときに、位置感覚、すなわち、自分が管理体制の中のどの場所にいるのかを感じることは、次に何をすべきか決める上で非常に重要だ。――William Safire

見よ ! 人々は、ツールを使うべきなのにツールに使われるようになっている――Henry David Thoreau

作戦に欠陥があると思いながら実行してしまう指揮官は重大な誤りを犯している。欠陥があると思う理由を述べ、作戦の変更を求め、最後の手段として自分の兵隊を犠牲にするのではなく、自分の職をなげうつ覚悟が必要だ。――ナポレオン

自分のまわりに、見つけられる限り最高の人材を配し、権限を委譲し、決して妨害してはならない。――ロナルド・レーガン

エドワード・ヨードン/松原知夫, 山浦常央(訳)『デス・マーチ』シーブック24ドットコム/2001

すべての弱点でもっとも重要なものは弱みを見せることに対する恐れである――J.B.ボシュエ『聖書の政治学』1709

物事を良くしようと努力することで、しばしば良かったものまで台無しにしてしまう。――『リア王』第 1 幕 第 4 場

知識への投資は常に最高の利息がついてくる――ベンジャミン・フランクリン

アイディアがたった一つしかない時ほど恐ろしいものはない――アラン『信仰上の言葉』1938

言語の制約はそれを使う人の世界を制限する――ルートウィッヒ・フォン・ヴィトケンシュタイン

どんな天才でも、細部に没頭しすぎる悪癖からは逃れられない――Levy の 8 番目の法則 (マーフィーの法則の変種)

完璧というものは、何も追加するものが無くなった時に達成できるものではなく、
何も取り去るものがなくなったときに達成できるものである
――アントワーヌ・ド・サン=デグジュペリ『風、砂、そして星』1939

躊躇する人はしばしば救われる――ジェームズ・サーバー『空き地の草』

アンドリュー・ハント, デビッド・トーマス/村上雅章(訳)『達人プログラマー』ピアソン・エデュケーション/2001

革命家は革命家として生まれるのではない。
革命はたくらんでできるものではない。
革命はコントロールできるものではない。
革命は偶発的に起き……。

リーナス・トーバルズ, デイビッド・ダイヤモンド/風見潤(訳)/中島洋(監修)『それがぼくには楽しかったから』小学館プロダクション/2001

公正・正義は、われらの義務である。
権利ばかり主張するわれわれは、この義務をどう受け止めるのか。
消費・もうけ一途の時代、一皿の米なくして死にゆく者がいる……
われわれは罪のただ中にいるのだ。――ベルナール・クラヴェル

おまえたち(人間)は、管理を託された者である。(自分がつくり出しもせず絶対の所有者でもない)おまえたちが、委託されたと言う一事を忘れて、*万人の生* のために被造物もろもろを使わなかったら、おまえたちは神の前にその責任を取らねばならぬ――マタイ

平和のためには、戦争をするときの二倍の苦労と努力が必要である――ヴァレリイ

犬養道子『人間の大地』中公文庫/1992

迷宮、死、迷宮、死
果てしなき迷宮、ホー先生はそう言った――アンリ・ミショー

ガルシア=マルケス(ほか)/木村榮一(ほか訳)『美しい水死人』福武文庫/1995

価値ある情報は、行動を生み出す――クロード・シャノン

(ネットの漂流中に発見)

知というものは、この世の最も深い苦悩なのですよ。けれどもそれは煉獄の火です。その火に浄められる苦痛を経なければ、どんな人間の魂も救われることはできないのです。――トオマス・マン

トオマス・マン/実吉捷郎(訳)『トオマス・マン短篇集』岩波文庫/1979

十一世紀までの大学には学部も学位もなかった。この頃までは大学には何ら資格というものがなく、教師の名声を聞いて学生達が集まって来れば、そこが大学なのであった。だから大学はしばしば移動したのである。――阿部謹也

浅羽通明『ニセ学生マニュアル』徳間書店/1988

政治の腐敗とは政治家が賄賂を取ることじゃない
それは個人の腐敗であるにすぎない
政治家が賄賂を取ってもそれを批判することができない状態を政治の腐敗というんだ

道原かつみ/田中芳樹(原作)『銀河英雄伝説 (巻数失念)』CHARA COMICS/1995-2000

不精(laziness)、短気(impatience)、傲慢(hubris)――Larry Wall によるプログラマの三大美徳

Randal L. Scbwartz, Tom Christiansen/近藤嘉雪(訳)『初めてのPerl 第2版』オライリー・ジャパン/1998

指揮権が複数の人間に分散することほど有害なものはない――マキャベリ

『C MAGAZINE 2000.7』ソフトバンク

建築ほど政治と距離の近いアートはないんだよ。建築家が自分の夢を実現しようと思えば、そこに必ず顔を出してくるのは政治なんだ。絵や彫刻とちがって、自分の作りたいものを自分だけでは作れないのだから――アルバート・シュペアー(ドイツの建築家。ヒトラー政権に加わり戦後のニュルンベルグ裁判では唯一、自ら有罪を認める。)

筑紫哲也『テレビ体験』朝日文庫/1988

アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍は自分で担いで往く。馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインタフェースだからだ。
いまやパソコンは消耗品であり、キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースであることを忘れてはいけない。――和田英一

http://www.pfu.co.jp/hhkeyboard/dr_wada.html (HHK の Web ページ)より

世の中のアウトサイダーとして生涯を歩きつづけて来た人、おそらく最後は誰の印象にも残らないように消えていったであろうと思うその人にも、人間として生き、しかもわれわれよりはもっと深いところを歩いた過去があり、多くの考える問題を提供してくれる生きざまがあった――宮本常一『民俗学の旅』

岩波文庫編集部(編)『読書のすすめ 第5集』岩波書店/1998

日本のサブカルは元来、「理解してほしい」「認めてほしい」という弱者的甘えが強いようだ。理解されたら終わりなのに。――山崎浩一「なぜなにカルチャー図鑑 最終回 サブカル」

『週刊プレイボーイ 2000.8.22-29』集英社/p.120-121

知性に恵まれた人は権力者を監視し、権力のもたらす危険を人々に告げ知らせる無償の義務がある――ファン・ウォルフレン『人間を幸福にしない日本というシステム』

権力者集団間の関係とか庶民の生活にかかわる制度だとかの研究に首をつっこむのは、学界に地位を占める者の威厳にかかわる、などど考えさせてはいけない――ファン・ウォルフレン『人間を幸福にしない日本というシステム』

権力が他の一切の人間性を圧倒したとき、必ず腐敗と破壊に至る――ファン・ウォルフレン『人間を幸福にしない日本というシステム』

伴武澄『萬晩報 縮刷版 1』かぼちゃ/1999

過去は外国である。そこでは人は変わった振る舞いをする。――L・P・ハートリー『仲介者』

世界は情念によって束縛され、情念によって解放される――ヘーウァジュラ・タントラ

バルガス・リョサ(ほか)『ラテンアメリカ五人集』集英社文庫/1995

不思議なものはいつも美しい。いや、不思議なものだけが美しいとさえ言える――アンドレ・ブルトン『シュルレアリスム宣言』

ミヒャエル・エンデ/田村都志夫(訳)『エンデ全集19 エンデのメモ箱 下』岩波書店/1998

読書は馬鹿者をつくり、作文は正確なる者をつくる――フランシス・ベーコン

本多勝一『実戦・日本語の作文技術』朝日文庫/1994

繰り返し読むことのできないような小説ならば、はじめから読む必要がない――アラン

およそ本を読むのにノートをとる必要はない。ノートをとらなければ忘れてしまうようなことは、忘れてしまったほうが衛生的である。忘れられないようなことならば、わざわざ紙に書きつけるには及ばない――アラン

加藤周一『読書術』同時代ライブラリー/1993

くつ屋がくぎを打つのに、資本主義社会だろうと、社会主義社会だろうと、くぎの打ち方に変わりはない……。――ピカソ

加藤周一『世界漫遊記』講談社学術文庫/1977

設計において重要な決断とは、何を盛り込むかではなく、何を捨てるかということである。――ブリンチ・ハンセンが伝えるトニー・ホーアの言葉

トーマス・J・モウブレイ, ロン・ザ・ハヴィ/鎌田, 大野, 鈴木(訳)
『CORBA アーキテクチャ入門』トッパン/1999

泳ぐ(月)
今日は緑の森の中を巨人になって泳ぐ
泳ぐ(火)
今日は見えない機械信号の中を泳ぐ
泳ぐ(水)
今日は青い海と空の間を泳ぐ
泳ぐ(木)
今日は人の目には見えないような赤い血の海の中を泳ぐ
泳ぐ(金)
今日は灰色の頭と一体になった星と星の中を泳ぐ
泳ぐ(土)
今日は黄色の太陽の中を泳ぐ
泳ぐ(日)
そして私は黒い漆黒の闇の中を泳いでいく

(出所不明 : 一部創作 ? それさえも不明)

Don't walk in front of me. 私の前を歩かないで
I may not follow. 私は後から従えないでしょうから
Don't walk behind me. 私の後を歩かないで
I may not lead. 私は前から導けないでしょうから
Walk beside me. 私と並んで歩いてください
――キュムス(拙訳)

佐藤真知子『号令のない学校 オーストラリアの教育感覚』ちくま文庫/1994

優れた芸術家は模倣するが、偉大な芸術化は盗む――パブロ・ピカソ

ロバート・X・クリンジリー/藪暁彦(訳)『コンピュータ帝国の興亡』アスキー出版局/1994

風車はこわした。でも風がなくなったわけではないのです――不明 (フランス革命を指して)

なだいなだ『権威と権力 -いうことをきかせる原理・きく原理-』岩波新書/1974

革命の中心任務と最高の形態は、武力による政治権力の奪取であり、戦争による問題の解決である。
われわれは、戦争消滅論者であり、戦争を必要としない。だが、戦争を消滅するには、戦争を通じるほかないのであり、鉄砲を不要にするには、鉄砲を手にしなければならない。――戦争と戦略の問題 毛沢東

吉田ルイ子『ハーレムの熱い日々 BLACK IS BEAUTIFUL』講談社文庫/1979

成功は99パーセントの失敗に支えられた1パーセントである――本田宗一郎

人の噺を聞いて、自分より下手だネと感じた時は、自分の芸と同じ域の芸ですネ。自分と同じだナと感じた時は、相手の芸が上。うまいナァと感じた時は、月とスッポンの差があります。だから自惚れちゃぁいけません――桂文楽

弘兼憲史『サラリーマン 勝利の条件』講談社文庫/1998

人を裁くな。あなたがたも裁かれないようにするためである――聖書

スティーヴン・キング/白石朗(訳)『グリーン・マイル 3 コーフィの手』新潮文庫/1997

動かない時計だって、一日ニ回は正確な時刻を指すものだ

スティーヴン・キング/白石朗(訳)『グリーン・マイル 2 死刑囚と鼠』新潮文庫/1997

ないならば 探してみよう Windows
ないならば 出るまで待とう Macintosh
ないならば 作ってしまえ UNIX

創作

死もまた社会奉仕――石橋湛山(山県有朋が亡くなったときの言葉)

勤勉は馬鹿の埋め合わせにならない。勤勉な馬鹿ほど、はた迷惑なものはない――ホルスト・ガイヤー『馬鹿について』

佐高信『タレント文化人100人斬り』教養文庫/1998

あれは書いたもの(ライティング)ではなく、ただタイプでうったもの(タイプライティング)に過ぎない。――トルーマン・カポーティ

レイ・ブラッドベリ/川本三郎(訳)『万華鏡』サンリオSF文庫/1978

権力は腐敗する。絶対的権力は絶対的に腐敗する――J.E.アクトン

『週刊金曜日 1993.7.23 (創刊号)』

All who take the sword will perish by the sword
剣を取るものは剣によって制せられる――マタイ

I am the Alpha and the Omega
私はアルファでありオメガである――ヨハネ

(出所不明 もちろん聖書の孫引き)

ぼくはきみの意見には反対だ。しかしきみがその意見を主張する自由は、命をかけて守る――ヴォルテール

大泉実成『説得』講談社文庫/1992

A sufficiently high level of technology is indistinguishable from magic.
非常に高度なテクノロジはマジックと見分けがつかない――Arthur C.Clarke

There is no programming language, no matter how structured,
that will prevent programmers from writing bad programs.
どんなに良く構造化された言語であっても、プログラマがまずいプログラムを
書くことを防いでくれるようなプログラミング言語は、この世に存在しない――L.Fron

1 is equal to 2 for sufficiently large values of 1.
十分に大きな値に対してなら、1 と 2 は等しい――無名氏

To be or not to be, that is the question.
生か死か(1か0か/真か偽か)、それが問題だ
――シェイクスピアがブール値について書いた文

Steve Oualline/岩谷宏(訳)『Practical C Programming』ソフトバンク/1992