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ローラ・ブッシェ
リーンブランディング
リーンスタートアップによるブランド構築

ガイド

目指しているものがわからなければ、指標は何も教えてくれいない

個人的には『リーン顧客開発』が強くお勧めです。

書誌

authorローラ・ブッシェ
editor堤考志・飯野将人(監訳)、児島修(訳)、エリック・リース(シリーズエディタ)
publisherオライリー
year2016
price3000+tax
isbn978-4-87311-769-0

目次

1本文
2抄録

履歴

editor唯野
2019.11.4読了
2020.3.30公開
2020.3.31修正
2020.4.19修正

リーンシリーズの1冊で書名の通り、リーン手法に則ってブランドの構築-計測-学習というサイクルについて説明した本。全体から見ると構築フェーズの内容が半分近くを占めており、計測に関しては基本的にGoogle AnalyticsやSNSの分析ツールに依存している。また、学習フェーズは(分かりやすさを狙ってか)大企業での例が多いが、それでもスタートアップ企業で顧客が少ない段階でのブランディングの捉え方、展開の仕方の本といってよいと思う。

特にブランディングを何のために行い、その対象として何があり、具体的にどのようなツールを使って何をチェックすべきか、という「具体的な内容」と「漏れのなさ」が本書で強く頼りになる点だと思った。計測段階でのA/Bテストの説明などは一般的な範疇を出ていないので、個人的には構築フェースが最もためになった感じで、計測-学習フェーズに関しては流し読みした感じだった。

少し前に取り上げた『リーン顧客開発』にも通じるが、アイデアと製品さえあれば商品が売れるわけではない。営業活動を含めたところでの複合的な考え方が必要であり、製品以外の点に関してもリーンな「改善を積み重ねる手法」が有効だというのは素直にためになる。他の本もおいおい読んでいきたいと思う。

ただ、著者がユーモアを本文に取り入れようとしている部分が訳書ではいまいちに感じた。非常に難しいところだと思うが、本文の冗長さを含めて訳文としてもう少しすっきりしてほしかった。

抄録

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本書『リーンブランディング』の核心を成すのは、製品が決して完成しないのと同様に、ブランドも絶えざる適応と進化にコミットし続けなければならない、という考えです。-/-

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-/-しかしリーンスタートアップの手法は、品質についての概念を問い直します。「構築-計画-学習」のループは、「解決策」が本当に顧客の課題の解決に役立つのかどうかをテストすることを通じて「解決策を肥大化してしまう」という人間本来の性向を克服しようとする試みなのです。

ブッシュはまた、「正しいもの」を計測することの重要性も説いています。私たちは指標の計測にとりつかれると、何であれトラクションの兆候が見つかるとそれだけで興奮してしまいがちです。しかし、「虚栄の評価基準(Vanity Metrics)」(紙の上では良く見えるが、成長の可能性について何も教えてくれない指標)と、「行動につながる評価基準(Actionable Metrics)」(そこから学ぶことができ、実験とイテレーションのプロセスを促すために使えるデータ)を区別することが重要です。

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