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伊藤菜衣子、竹内昌義、松尾和也
これからのリノベーション
断熱・気密編

ガイド

断熱リノベに関心を持った人への入門書

書誌

author伊藤菜衣子、竹内昌義、松尾和也
publisher新建新聞社
year2018
price1900+tax
isbn978-4-86527-083-9

目次

1本文
2抄録

履歴

editor唯野
2022.2.22読了
2022.2.24公開

というわけで『人生を変える住まいと健康のリノベーション 』とセットで読んでみた。こちらはより入門向けの本で、もちろん事例も紹介されているが、断熱・気密の簡単な説明やDIY、対談など今まで関心を持っていなかった人に向けた内容となっている。

逆にいうと専門性は高くないので、その意味では読者を選ぶ本だと感じた。

抄録

21

-/-日本は今さまに人口減少社会に突入しています。そんな時代に、どのような住宅を建てていくべきなのでしょうか。日本を成熟した社会にしてゆくためにも、住宅を「量より質」にシフトしていく必要があります。

23

日本はエネルギーの自給率がわずか4.4%。毎年28兆円の化石燃料を輸入しています。国民1人当たり215,000円。3人家族だったら645,000円。毎年払い続けるこのお金を断熱改修に回せば、海外にお金が出ていかず、国内に利益が残ります。確実に家は快適になり、光熱費も節約できます。また、日本は国土の67%を森林に覆われている、木質資源が豊富な国。この資源をきちんと利用し、メンテナンスしていけば、大部分のエネルギーを国内で自給することが可能になるうえに、地方での雇用創出もできるのでう。

28

室温が低いと健康リスクが高まることは先進国の常識です。イギリスでは20万件以上の統計調査の結果から、室温19℃以下は「健康リスクが現れる温度」で、理想は21℃以上とされ、図1のように、室温と健康リスクの関係が定義されています。これはイギリスに限ったことではなく、大半の先進国において「最低室温規定」というものが制定されています。最低限度の室温は「健康で文化的な最低限度の生活をおくるための人権」と言えるのです。