柴田望洋
新装版
CプログラマのためのC++入門
ガイド
書誌
author | 柴田望洋 |
publisher | ソフトバンク |
year | 1999 |
price | 2,400+tax |
isbn | 7973-0962-8 |
履歴
editor | 唯野 |
2000.6.27 | 読了 |
2000.6.28 | 公開 |
2002.11.28 | 修正 |
2020.2.25 | 文字化け修正 |
書名の通り C の知識を前提とした C++ の入門書。しかし、C++ の入門書としてはなかなかのできだと思う。具体的にいえば、サンプルプログラムが極めて実践的であり分かりやすいのと、初めに C++ と C の微妙な違いに触れる気配りの点で優れていると思ったからだ。トピックも C++ の言語としての機能はほぼ網羅されているので(とはいえ例外処理などに関しては言及されていない)安心できる。ちなみに著者には類書として『プログラミング講義 C++』もあるが、個人的にいうと既に C で一通りのプログラムを書くことができるのであれば、本書を入門書とした方が確実だし効率的だと思う。
抄録
3-4
C++ は C と Simula67 をベースにした言語で、設計は AT&T ベル研究所の Bjarne Stroustrup が行った。当初「クラス付きの C」と呼ばれていたそれは、Rick Mascitti によって C++ と名付けられると(1983)、その後は以下のような軌跡をたどっている。
年 | 内容 |
1983 | 大学への頒布 |
1985 | 商業ベースの Release 1.0 |
1986 | 『The C++ Programming Language (通称 言語 C++) 初版』 |
1989 | Release 2.0 (多重継承などをサポート) |
1989 | (ANSI C) |
1990 | 『The Annotated C++ Reference Manual (通称 ARM)』 |
1991 | 『The C++ Programming Language 第 2 版』 |
1991 | Release 3.0 (テンプレートなど追加) |
1997 | 『The C++ Programming Language 第 3 版』 |
10
C の /* */ 形式のコメントは PL/I から受け継いだもので、C++ の // 形式のコメントは BCPL (C の前身である言語)から採用されたもの。