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笹木郁乃
0(ゼロ)円PR
お金をかけずに顧客に愛されて売上を伸ばす方法

ガイド

SNSを使った第三者によるPR(紹介)が購入動機になる時代

極めて説明の抽象的なのが日本的です

書誌

author笹木郁乃
publisher日経BP
year2019
price1600+tax
isbn978-4-296-10492-5

目次

1本文
2抄録

履歴

editor唯野
2020.5.3読了
2020.5.31公開

著者は日経トップリーダーでもSNS活用についての連載記事を書いており、SNSの整理が簡潔で要領を得ていたので書籍も読んでみた。

ざっくりいうと、今は広告よりSNSを活用する第三者を介したPRの時代であり、それを無名の中小企業がどのように使っていくかということにフォーカスしている。言い換えればSNSで拡散されるやりとりやおすすめの言葉の方が現代の消費者には共感を得やすくコストもかからないということだ。それにはどういう手順やポイントを押さえるべきかを、具体的にはフェイスブック、SNS以外ではプレスリリース・商談時のプレゼン資料などで説明している。

タイトルの「0円」という言葉に惹かれる方も多いと思われるが、むろん第三者が任意に拡散をしてくれる部分は0円といえるものの、旧来のマスメディアに出す広告に比べればということであって、いうまでもなく初期コストを含めてゼロになるわけではない。また、PRによる知名度向上を目的としているので、商品の品質がよいことは前提であり、ある程度の差別化できるコンテンツのある企業が対象ということになる。そして、いうまでもなく「炎上」などのリスクもある。

直前に読んだ『成約のコード』と比べると、あちらはSNSを良質な見込客獲得のためのツールとして割り切っている点でコントロールする範囲が異なる。いうまでもなく第三者による拡散はそのユーザー次第だから、本書ではいかに拡散されやすくするかが重要となる一方(だからPRになる)、『成約のコード』では何を指標にしてデータを計測するかまでが具体的である。本書は図解も多く押さえるべきポイントも分かりやすいものの、その一方で効果は測りにくい。そのため成果をある程度数字としても追えるようになると更によいのではないかと思った。むろん逆に取っつきやすいとはいえるのだろうが。

抄録

3

なのに、なぜタイトルが「SNS活用術」ではなくて「0円PR」なのかといえば……

SNS時代 = コスト0円から始めるPRの時代。

これこそが、私がこの本でお伝えしたいことの骨子だからです。

4

つまり、多くの人が今、感じている「SNSで認知度を上げたい」という望みは、「PRで認知度を上げる」ことと、ほぼイコールなのです。

広告 = 自薦、PR = 他薦。

4-5 cf.32

しかし、これからの時代、PRのスキルは、あらゆる個人が身につけるべきスキルだと、私は強く思うのです。-/-