椎名誠、林政明
あやしい探検隊 焚火発見伝
ガイド
タヌキ汁からバカ貝までを食いまくり、もちろん焚火を囲んで酒を飲んでいる本
書誌
author | 椎名誠、林政明 |
publisher | 小学館文庫 |
year | 1999 |
price | 683+tax |
isbn | 978-4-09-403011-5 |
履歴
editor | 唯野 |
2021.6.13 | 読了 |
2021.6.19 | 公開 |
なんか久しぶりに椎名誠を読んだ。この本は焚火を囲みつつタヌキ、あんこう、羊、(地の)ジャガイモ、タケノコ、油揚げ、イノシシ、(沖縄)豆腐、バカ貝を食べるという、いかにもな本である。もちろん料理は共著者であるリンさんの手によるものである。
とはいえ考えてみると、こういうのもある意味、今でいうジビエ料理の走りともいえるのかもしれない。
まあ、こうやってやりたいことをやって好きなものを食べるのが最高だと思うが、当然そこまでの移動であるとか後書きにあるように片付けなどもあるので相応に大変なところもあると思う。要は何を食べるかも重要なのだが、どこで誰とどうやって食べる(飲む)かも同じくらいかそれ以上に大事なのだということである。
抄録
17-19
-/-主人は、タヌキも臭み抜きをすれば穴熊と変わらないという。
20
埋めるといってもただ埋めるだけではない。タヌキの前足と後足をはずし、それぞれ骨を抜く、胴体の背から腹にかけて付いている肉を左右に骨からはずす。都合6ヶの肉塊をひとつずつ稲藁に包み、畑に深さ40センチほどの穴を掘り、埋める。その後、手をセッケンでごしごし洗ったんだけど、いつまでも匂いがとれない。
埋めること6日間、いよいよこの日が来た。-/-
しかし、掘り起こした肉の匂いを嗅ぐと、臭みは少し残っているが稲藁の発酵した匂いも強い。流水でよく洗い、試みに少量細かく切り、茹でで塩をふって食べてみる。なんと、多少固さは残っているが、臭みがぐっとおさえられているではないか。
21
-/-さらに流水に2時間ほどさらし、タヌキ汁の場合は一度茹でこぼすのがよいようだ。また、生肉を柔らかくするためにパパイヤの果肉と混ぜ合わせ1時間ほど漬け込んだ。-/-