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河岸宏和
スーパーの裏側
安全でおいしい食品を選ぶために

ガイド

書誌

author河岸宏和
publisher東洋経済新報社
year2009
price1400+tax
isbn978-4-492-22297-3

目次

1本文
2抄録

履歴

editor唯野
2018.5.1読了
2018.5.19公開

というわけで『食品の裏側』に続くスーパー編である。著者は異なるがスタンスはほぼ同じ趣旨の本となっている。若干、著者の自慢話もないわけではないが、そういう専門業界を渡り歩いてきただけあって、内容には説得力がある。また、食品衛生法という法律のおかしな部分も見えてくる。

確かに卵の常温販売のおかしさなどはいわれてみれば当然なのだが、いわれてみるまで気付かなかったのも事実であり、少し畑が違うだけで当たり前だと思っても気付かないことは多く、業界の人でなくても勉強になる本だと思う。

抄録

2 cf.49

消費者であるみなさんが知識を持ち、声をあげることでしか、業界の改革・変容は起こらないと思っています。

6

スーパーの「売り場」に詳しい人はたくさんいますが、「売る現場」は知っていても、「つくる現場」まではわからないことがほとんどです。だからスーパーは、メーカーが行う食品偽装を見破ることができないのです。

7-8

しかしどんな時、どんな場面でも、「誰に対しても正しい」と思ったことを堂々と述べてきたつもりです。

時には、「あいつはうるさい」と疎まれたこともあります。

だけど私の思いは、いつもひとつ。

「自分が食べたくないもの、子どもたちに食べさせたくないものは、けっして売らない」ということだけです。

その食品は、いったい「誰のために」「何のために」販売しているのか。

そのいちばん大切な点を忘れ、自分の利益しか考えていない店が、どれだけ多いことか。

もちろんボランティア活動ではありませんから、利益を出すことも大事には違いありません。しかし理念を忘れ、利益のみを追及すれば、最後は必ずおかしなことになります。