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佐川 旭
住まいの思考図鑑

ガイド

書誌

author佐川 旭
publisherエクスナレッジ
year2015
price1600+tax
isbn978-4-7678-2069-9

目次

1本文
2抄録

履歴

editor唯野
2017.3.5読了
2017.3.7公開

エクスナレッジからはこの手の建築に関するA5判の『〇〇図鑑』がいくつも出ているが、恐らく最初に出た『住まいの解剖図鑑』『片づけの解剖図鑑』の評価が高かったのでシリーズ化したのだと思う。私も同シリーズはだいたい読んでいるが、まあ前掲の二著を精読すれば十分という気がする。後の本は部分的にヒントが欲しいとか、少し違った視点が欲しいという場合には有効であるが、初めて読むのでなければ重複する記述もあるので、評価の定まっている本の方がおすすめである。

抄録

44

徒然草から学ぶ家づくり。「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる所にも住まわる。暑き比わろき住居は、堪へ難き事なり。深き水は、涼しげなし。浅くて流れたる、遥かに涼し。細かなる物を見るに、遣戸は、蔀の間よりも明し。天井の高さは、冬寒く、燈暗し。」(五十五段)。本書では「夏を旨とすべし = 通風を考えよ」、「遣戸は蔀の間より明し = 蔀戸(押上戸)よりも遣戸(引違戸)がよい」と紹介している。

60-63

自然の中の葉と同じ彩度(3.5~6.0)を外装に用いると目立つので1~2くらいに抑える。日本人の色彩感は反射率50%くらいなので、それを基準にする。壁・床・家具に手の甲より明るい色を使うと落ち着きがなくなる、天井は白いと高く見えるので狭い部屋では白系にする、床は壁よりも濃くすると安定感が出る。

70

住まいに非日常を演出するために変化をつける。例えば狭い和室の床の間、水廻りに外部の緑を取り込む、リビングで壁の一部の色・素材を変える、反射光・間接光を取り入れるなど。