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矢崎茂明
インターネット時代のスピード開発法
スコープを絞り、既存資産を最大限利用する

ガイド

書誌

author矢崎茂明
publisher日経BP社
year『日経オープシステム 2000.10』p.120-139

目次

1抄録
2補遺

履歴

editor唯野
2000.10.16読了
2000.11.26公開
2001.1.2修正

抄録

システム開発に求められるスピードへの要求がシビアになりつつある
(特にインターネット関係のシステムなど)

従来の機能・性能・信頼性に加えた短期開発というユーザ要求

成功したプロジェクトでの共通点
・プロジェクト・スコープの絞り込み
  ・カット・オーバー時に全ての機能を揃えない
      機能に優先順位を設け、後から追加できるものはユーザの声を元に追加
      全てのプロジェクトで有効というわけではない
  ・開発全体の中でもプロジェクトを細かく区切る
      問題の早期発見
      コンポーネント化の推進
・既存資産の利用
    分散オブジェクト環境や EC 構築用パッケージの利用
    プログラムに限らないドキュメントを含めた再利用

プロジェクト・スコープの絞り込み

カット・オーバー時に動いていなくてもよい機能を
後回しにして開発工数そのものを削減

レア・ケースにおける試験を後回しにするなど
(絞り込みすぎるとシステムの魅力を低くする)

足りない機能を顧客やユーザの声を元に後から追加することでニーズに応える
(機能追加のスピードがないとユーザに不便を強いることになる)
↓
機能追加・変更を見越した設計の必要性

絞り込みにおける評価基準
・ビジネスでの利益
・技術的難度
・ユーザの受け入れ度合

エンドユーザへの影響を最小限に抑えるようにする
どのようなケースで機能追加などが難しいかを整理しておく
(インタフェース(HTML など) < ビジネス・ロジック < データベース)
(インフラ(OS・マシンなど) < 再利用可能なソフト部品 < 作り込みのソフト部品)
変更に伴う影響の大きい部分はプロジェクト・スコープも大きく取る
修正に対する重要度と修正のしやすさから優先順位付けを行う
(重要度が高く修正しやすいものから手をつける)

プロジェクト・スコープの分割