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西川ユカコ
世界の最新論文と450年企業経営者による実践でついにわかった
最強の睡眠

ガイド

多忙なビジネスパーソンにこそ睡眠が大事です

書誌

author西川ユカコ
publisherSB Creative
year2020
price1500+tax
isbn978-4-8156-0267-3

目次

1本文
2抄録

履歴

editor唯野
2020.12.24読了
2021.1.6公開

御多分に漏れず私も夜型で睡眠時間が短い。終わらない仕事は夜に回して、週末に寝だめするパターンであり、それがもう普通になってしまっている状態である。「よくない」と思いつつ、そのままにしてしまっていたことも含め自分でも承知している。そんなこともあって最近は本書以外にも睡眠に関する本が出ているようなので1冊読んでみた。

著者は自身を睡眠のプロというだけあって、学術的な研究成果から巷説までを含め自身でも試して効果のあったものを紹介する――というスタンスを取っている。扱う範囲も効果的な睡眠法から睡眠時の環境にまで及んでおり、よくまとまっていると思う。もっとも、私のように睡眠時間が短い人にとっての最大の問題は「いかにしてその時間を捻出するか」になるので、結局のところ時間の使い方を含めた考え方の切替が必要になる。この辺を逃げずにもう少し突っ込んで考えなければ...ということを改めて感じた。

また、本書とは別に最近Boseが出したSleepBuds IIを購入し使用している。効果のほどは何ともわからないが、寝入りが早くなったような感じはしている。本書では睡眠は寝始めの数時間の質が重要という話も紹介されており、そういう意味では効果があったということになる。(というよりもSleepBuds IIを購入したことで睡眠に対する関心が出てきて本書を買ったという方が正しいかもしれないが...)

いずれにせよ、まずは本書でも紹介されている ミュンヘンクロノタイプ のチェックをしてみて自身の睡眠に対する客観的な情報を得てみることをお勧めする。

抄録

4-5

-/-さまざまな睡眠の不調を訴える声もあちこちで耳にしますが、本気で改善に取り組んでいる人はごく少数と言わざるを得ません。おそらく、「やってみたけれど効果がなかった」「そもそも、どうしていいかわからない」というのが本音でしょう。

そして向き合いたくない事実ではありますが、35歳ごろから睡眠の質は急激に下がります。何の工夫もしないままでは、いつも「なんとなく不調」でも、当然なのです。

9 cf.92

柱は大きく二つあります。

一つは、これまであまりにも不足してきた睡眠時間を取り返すこと。いわゆる睡眠負債を返済していくことです。これがまず緊急の課題です。

もう一つは、睡眠の質を上げること。「うまく眠れない」状態体を脱し、自分の睡眠を自分でハンドリングできるようになってもらうことです。そのためには、体内時計を整え、セロトニン(睡眠ホルモンであるメラトニンのもと)という脳内物質の分泌を増やす必要があります。

19

睡眠と日中のコンディションは表裏一体です。そのためビジネスのパフォーマンスをアップさせるには、「よく働く」よりも「よく眠る」を選ぶことが、効率的かつ知的な判断なのです。