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鎌田 紀彦
Q1.0住宅 設計・施工マニュアル2020
高断熱住宅を設計する際の要点ポイントと正しい施工法の解説書

ガイド

書誌

author鎌田 紀彦
publisher市ヶ谷出版社
year2020
price3000+tax
isbn978-4-87071-995-8

目次

1本文
2抄録

履歴

editor唯野
2022.6.7読了
2023.4.公開

高気密・高断熱系の本を一通り読んでみたが、施工内容を含め内容が具体的であり根拠のあるのが良いと思った。あくまで基本的には新住協による業者向けQ1住宅施工マニュアルである。

但し、誤字・脱字、用語不統一が多く、きちんと校正されていない印象が強かった。内容は断熱材がグラスウール一辺倒というところを除けば、とても良いと思うだけに、もったいないことだと思う。

また、新住協の会員による実際の施工例については地域別の書籍が出ており、そちらを参照すべきである。しかし、こちらも個人的には高気密・高断熱に全振りしている印象が強く、住宅としてのそれ以外の部分が後回しにされてしまっている感じが強かった。もちろん建築において何から何までの要望を満たすことはコスト的に無理だとしても、しつらえを含めたバランス感覚ももっと求められるべきではないかと思う。もっとも、日本の断熱基準が世界から見ると遅れすぎているので、現状では「暖かさ」が優先して求められるのも致し方ないのかもしれない...

抄録

3

GWS工法の特徴

① 高断熱・高気密工法に必要な気流止めと、耐火構造に必要な、ファイヤーストップを、石膏ボードや木材で兼用させ、不燃断熱材であるグラスウールやロックウールを用い、高い耐火性脳の住宅を、容易に実現します。-/-

② 壁外側の構造用合板と室内側の石膏ボードで、壁倍率3.6~4.7の耐力壁ができるため、筋交いや胴縁を廃止して、グラスウールなどの断熱施工を容易にし、且つ断熱性能を高めることができます。また、水平剛性は剛床が負担し、耐震等級2~3の住宅も容易に実現できます。

③ 軸組は全てプレカットが可能となり、高い断熱・気密性能の住宅を、誰でも容易に建設することが可能になります。

GWS工法の各部詳細説明

A 外周壁は基本的に、気流止めとファイヤーストップを兼ねて石膏ボード12.5mm厚を桁まで張り上げます。階高寸法と石膏ボードの寸法によっては、石膏ボードの継手として45x105の木材を、天井下地レベルの柱間に入れます。下端部をBのように納めることによって、石膏ボードも耐力面材として働き、0.9~1.1の壁倍率となります。