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冨田和成
鬼速PDCA

ガイド

PDCAを人生の汎用ツールとして捉え、各ステップを速く回し続けることで速い成果を目指す

書誌

author冨田和成
publisherクロスメディア・パブリッシング
year2016
price1480+tax
isbn978-4-8443-7749-8

目次

1本文
2抄録
3121.122

履歴

editor唯野
2018.9.23読了
2021.8.21公開

自戒を込めて言うと、私が本書を読んでためになったのはPDCAの細かい回し方そのものよりも、大きな目標に対するふりかえりの重要性である。p92で以下のように言われているのは全くもって耳に痛い。

ここに付け加えたい質問が1つだけある。

「そもそも、なぜそのゴールを目指すのか ?」

人はときに、長期的な目標を忘れて短期に走り、マクロな視点を忘れてミクロに走り、本質を忘れて形式に走る。とくに日々の業務に忙殺されている人や、昔からの慣習に縛られ思考停止に陥っている組織などに起きやすい。

よってPDCAを回し始める前に、あらためてその「背景」、つまり上位に位置するPDCAを意識することが大切になる。

個人的には、チェックや振り返りのアクションまで予定としては落とし込んでいたものの、結局忙しいとそれらを後回しにしてやらなかったため、ますます本当にやるべきことから離れていってしまっていたと思う。もちろん本書ではPDCAを仕事・プライベートを問わず使用できる汎用ツールとして捉え、各ステップの説明も具体的にされており有益であるが、私としてはCheckの重要性を再認識させられた点でためになった。

なお、以下は私なりのPDCAのマインドマップである。

PDCAのマインドマップ

抄録

3

しかし、PDCAほどわかっているつもりでわかっていない、そして基本だと言われているのに実践している人が少ないフレームワークも珍しい。

4-5

PDCAが「前進を続けるためのフレームワーク」である限り、それを、高速を超える「鬼速」で回し続けることで、会社、部署、そして個人が圧倒的なスピードで成果を出し続けることができる。さらに、前進していることを実感することで自信が湧き、モチベーションにドライブがかかり、さらにPDCAが速く回る。

これが鬼速PDCAの神髄である。

鬼束PDCAを可能にするポイントについては本文で随時解説するが、なかでも重要なことが検証頻度である。

PDCAサイクルは、サイクルとはいうものの機械的にP、D、C、Aの順番で1周するものではない。一度計画を立てたあとは、小さなタスクなどを繰り返し消化していく「実行のサイクル」が回り続けているものである。

6

だからミーティングで各自が課題を発表することは何も恥ずかしいことではなく、それどころか課題をウェルカムとし、課題が言えることこそ賞賛の対象と考えている。課題がない人や組織などありえないはずだ。