青木 恵美子
窓からはじめる
住むだけでストレスが消える家
ガイド
窓の使い方が住環境に大きな影響を与えると説いた本
書誌
author | 青木 恵美子 |
publisher | 幻冬舎 |
year | 2010 |
price | 1200+tax |
isbn | 978-4-344-99731-8 |
履歴
editor | 唯野 |
2023.2.1. | 読了 |
2023.3.22 | 公開 |
窓の機能をきちんと有効に働かせることで住環境は大きく変わり、それがストレスフリーな住宅の肝になるのだということを説いた本。言われていることは分かるのだが、ある意味当然という感じもして、今ひとつ新しい知見があるとかそういうわけではなく、読みやすいものの逆に深みはない印象だった。
後半が著者などの施工例になるのはこの種の本のお約束なので別にいいものの、もう少し突っ込んだ内容が欲しかった。
抄録
3
私はこれまで住宅設計において、いつも変わらないテーマを持ち続けてきました。それは
「光と風を感じ、風土になじみ、風景にとける家」 です。「気持ちよい家」の感覚は、一概には言えませんが、明るく、風通しがよく、解放感があり、自然や周辺の環境と調和する家は、誰でも普遍的に気持ちよい家だと言えると思います。-/-
13
「間」と「室」の違いは、それぞれにおける窓のあり方を考えると、より分かりやすくなるかもしれません。壁の文化であるヨーロッパの「室」では、窓はまさに壁の穴、壁の開口部として存在していますが、床の文化である日本の「間」においては、
柱と柱の間に「戸」を設け、外部環境との仕切りとし、こえが「間戸」(マド)=窓 と呼ばれるようになったと言われています。
21
現代の住宅が遮断しようとしてきた、もうひとつの大きなもの。それは人間、あるいは人間関係です。 そして、自然環境の遮断がエアコンなどの設備機器や高気密・高断熱住宅の普及と切り離せないように、人間関係の遮断は地域コミュニティーの崩壊と切り離すことができません。