倉貫義人
管理ゼロで成果はあがる
「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう
ガイド
書誌
author | 倉貫義人 |
publisher | 技術評論社 |
year | 2019 |
price | 1580+tax |
isbn | 978-4-297-10358-3 |
履歴
editor | 唯野 |
2019.4.14 ? | 読了 |
2019.8.20 | 公開 |
大変スリリングで私も参考になるところの多い本だった。本書の最後でも触れられてるように、こういう引き算の発想でのマネジメントが現実にクラウドやリモートワークによって可能になってきていることを実感できるだけでなく、そういうものが試行錯誤によって、むしろ利用できるものを利用することで可能にしてきた、というところの見えるのが良いと思う。
また、いうまでもないことではあるが、単純に管理を減らせばよいということではなく、そのための組織やメンバーのあり方・自律性なども含めた展開がされており、ビジョンに対して常識や慣例にこだわらず変えられるものは変える、という柔軟性は私ももっと学んで実践すべきだと痛感させられた。(もっとも、これ自体は古くからある命題であり、それを今の時代にいかに応用させるかが問われるわけだが...)その上で変化はこれからも続くのだという姿勢こそが、逆に今の時代の企業に求められていることなのだと思う。
こういうことをすぐに実践できる立場の人は必ずしも多くはないのかもしれない。しかし、それでも十分にヒントを得られる意味で多くの人にお勧めしたい本である。
抄録
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そう思うかもしれませんね。じつは、私たちの会社には管理職が1人もいません。そもそも部署もないし、指示命令する上司もいません。社員全員が自律的に考え、自主的に働く組織なのです。
上司がいないので、決済はありません。だれでも経費は事前の承認なく使えて、休暇だって取り放題、評価制度さえなくて、基本的に給与は一律で、賞与は山分け。だから、売上目標やノルマといったものもありません。もちろん、残業や休日出勤などはほとんどありません。
それでも、創業以来ずっと増収し続けてきました。-/-
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-/-性悪説を前提としたルールで管理をすればするほど、独創性は失われ、社員たちのやる気は下がり、生産性は落ちていきます。ルールで縛れば縛るほど、自分たちで考えることを放棄するようになっていくのです。-/-
-/-そして、実際に管理を減らしていけばいくほど、チーム全体の生産性は高まっていったのです。