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児玉光雄
上達の技術
一直線にうまくなるための極意

ガイド

書誌

author児玉光雄
publisherサイエンス・アイ新書
year2011
price952+tax
isbn978-4-7973-6310-4

目次

1本文
2抄録
350-51

履歴

editor唯野
2018.10.14読了
2018.12.25公開

努力にも最適な方法があり有効な技術を使うべきで、やむくもに時間をかければよいわけではないという趣旨の本であるが、それでも継続に勝るものはないということも書かれていて、やはり何事につけても「好きだから続けられる」というのが結局は王道なのではないかと思う。だから「いかに上達するか」という問いは「いかに継続するか」ということと同義であって、むしろ後者の方が重要ではないかと思う。なぜなら、続けられさえすれば、やり方に工夫を加えることもできるし、PDCAを回すこともできるからである。例えば、本書で紹介されている適切な間隔を置いて反復練習することで記憶をうまく定着させる――という技術にしても、反復という継続がなければそもそもの意味がない。

それゆえ、モチベーションを意識的に作るというような発想はあまりよくないと私は思う。自然にとりかかれるように、そのための敷居をとにかく低くする(すぐできるようにしておく)、短時間でいいのでやれれば良しとする、とにかく取りかかる――こういった段取りも重要というか、これもないと片手落ちだろう。もっとも、その辺に関しては本来は別の本を当たるべきなのだろうが、私自身も意外とこの種の本は読んで満足してしまうことが往々にしてあるため、自戒を込めて書いておく...

抄録

3

しかし、漫然と努力を積み重ねたり、やみくもに努力を積み重ねたりしているだけでは、決して最高の自分にはめぐり会えず、上達も望めません。それどころか、貴重な「時間」という資源のむだ使いにもなりかねないのです。

では、どうしたらいいのでしょうか ?

何事も「上達のルール」にのっとって努力を積み重ねることが大事です。-/-

4

人間というのは元来、努力とともに「上達することの手応え」がなければ、やる気が上がらないようにつくられています。つまり、高いレベルのやる気を維持するには、努力の見返りとして「上達というプレゼント」が不可欠なのです。

10

一流のアスリートほど、同時に複数の作業を同時進行させながら、最良の判断を瞬時に、しかも本能的に処理できます。これは、一流のアスリートなら、誰もがしっている「オリジナリティ(創造性)」です。教科書に書かれている基本をいくらマスターしても、オリジナリティがなければ、一流のアスリートにはなれません。