HEAT20設計ガイドブック作成WG(編)
HEAT20設計ガイドブック
ガイド
新版が出ています
書誌
author | HEAT20設計ガイドブック作成WG(編) |
publisher | 建築技術 |
year | 2015 |
price | 2800+tax |
isbn | 978-4-7677-0147-9 |
履歴
editor | 唯野 |
2022.3.29 | 読了 |
2022.4.9 | 公開 |
2022.7.20 | 修正 |
HEAT20は「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」の略で、本書はそれを実現するための内容を61のQ&A形式で説明したものである。
高断熱化に関わる項目を幅広く扱っており、Q&Aが見開きページで完結し関連する項目もその場で参照先が併記されるなど、必要な箇所を必要なときに読むという、使い勝手に配慮した作りになっている。また、図版なども分かりやすい。
もっとも総花的に内容が幅広いため総論ぽい解説が多いともいえ、より実務に沿った内容が多くてもよかったのではないかと思った。既に新版が出ているようなので、今であればそちらを参照すべきかと思われる。
抄録
44
これらを防止し暖かな吹抜け空間をつくるためには、空気の流れをイメージしながら、以下のことに配慮する必要があります。
①断熱水準を「HEAT20 G1」同等以上とし、全館暖房を基本とする。
②リビング階段の場合は、ストリップ階段とするなど、明確な縦ダクト空間にならないようにする。
③階段室を設ける場合は、居室と階段室の間にドラフトを遮るもの(ドアやカーテンなど)を設置する。
④吹抜け空間と居室ゾーンの間に、冬季は開閉可能なスクリーン(閉鎖時に隙間が生じないもの)を設ける。
46
この問題を(設備的に:唯野注)解決するには、床暖房もしくは床下暖房などで床面の温度が維持できる暖房方式を採用し、吹抜け上部にエアコンなどを設置するなどの方法が最善といえます。
54
地下室の外壁や基礎床は透湿抵抗の高い断熱材で断熱し、躯体表面温度を室温に近づけるようにします。地下室は熱的には安定した空間ですが、最大の問題は夏季の結露であり、その緩和策は除湿と断熱化です。