山田陽一
台所でつくる
シャンパン風ドブロク
30分で仕込んで3日で飲める
ガイド
最も簡単に自家醸造を解説した本
書誌
| author | 山田陽一 |
| publisher | 農文協 |
| year | 1991 |
| price | 1330 |
| isbn | 4-540-91068-X |
履歴
| editor | 唯野 |
| ? | 読了 |
| 2024.2.27 | 公開 |
相当以前に読んだ本の再読。どぶろく関係の本はいくつかあるが最も簡単な方法が紹介されており敷居の低いのが良い。また自家醸造解禁の根拠もわかりやすい。いうまでもなく戦中の仕組みを今まで残す必要性は全くないと私も思う。
抄録
3 cf.90
シロウトの考えは、ともすれば無知ゆえに、独り善がりなものになりがちです。最初は、そんなことにならないように気をつけたいと思ったのですが、酒づくりの歴史を知れば知るほど、プロがつくった「酒屋の酒」とシロウトが楽しむ「民衆の酒」が同時に存在したほうがいいと考えるようになったからです。
自家醸造を解禁すれば、みんながお酒について、もっと正しい知識を持てるようになる──。これは僕の持論です。僕は、プロの方たちがうまい酒をつくるために、いかに大変な努力をなさっているかも、少しはわかっているつもりです。いや、一般の人たちが、それを正しく知るうえでも、自家醸造を解禁したほうがいいとも思っています。
15-16
本当は、この発酵力がきわめて強いドライ・イーストをはじめから利用すれば、酒母などつくらなくても、一応ドブロクができます。-/-ところが、この簡単にできるドブロクは、やや酸味をはじめとした風味に乏しいので、あまり評判がよくないようです。
また、このイーストを使う酒づくりは、一部のマニアックなドブロク党のあいだで邪道視されているのですが、それは、簡単すぎて、だれがつくっても、ほとんど同じものができ、まったく熟練を必要としない点が、かえっておもしろみがないと感じられるせいかもしれません。