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安野光雅
算私語録

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2巻までしか読んでいませんが3巻もあります

書誌

author安野光雅
publisher朝日文庫
year1985
price380
isbn2-260310-0

目次

1本文
2抄録

履歴

editor唯野
2002.11.8読了
2002.12.31公開
2003.1.17修正
2020.2.25文字化け修正

元は『数学セミナー』に連載されていたもの。例によってというか、おもしろくためになるといえばなる、ならないといえばならない小話がたくさん載っている。本の装丁からして凝っているというか、らしさにあふれた一冊である。

# ちなみにここでの項数ではなく項番で取り上げている。

抄録

3

絵や図をかくとき、曲線は字の通り曲者である。雲形定規は全くの近似値である。銅線を芯にして、自由に曲る曲線定規というものもあるが、ほとんど使いものにならない。私は必要に応じて、フリーハンドの線から曲線を導き出し、ボール紙で定規を作ってかく。

5

直線定規だって曲者である。三角定規の一つのかどは必ず直角だ、と信じている人が多いが、大きい三角定規で直角の精度の高いものには、一度しかお目にかかったことがない。-/-

11

尺の物差しがないから、人間国法の指物師が困る、という話があったが、指物師は物差しをあまり使わない。物差しを介在させず、いきなり実物にあわせて切る。この寸法のとり方を「現場とり」という。たんすのひき出しなど、みんなこれである。ただし、大量生産のたんすは別である。