ジャック・スタック
その仕事は利益につながっていますか ?
経営数字の「見える化」が社員を変える
ガイド
書誌
author | ジャック・スタック |
editor | 神田房枝(訳) |
publisher | ダイヤモンド社 |
year | 2009 |
price | 1600+tax |
isbn | 978-4-478-00490-6 |
履歴
editor | 唯野 |
2011.01.27 | 読了 |
2011.02.08 | 公開 |
2011.02.08 | 修正 |
2011.02.13 | 修正 |
まず、本書の冒頭にもある「ビジネスにおける高次元の法則」(p3)とは以下を指している。
- 自分が与えた分だけしか得られない
- 一人を止めるのは簡単だが、一〇〇人のチームをくい止めるのは困難である
- 行動には必ず顛末がある
- やるべきことをすぐに実行すべきである
- 自分でやる気になることだ
- ファンはときどき騙せても、プレーヤーは絶対に騙せない
- 底辺を上げることは、頂点を上げることになる
- 自分で目標を立てれば、たいていそれを達成できる
- 誰からも注意を払われないと、人は仕事の質にこだわらなくなる
- 変化はいつも頂点から起こる
また、それに続く究極の法則として「最高レベルの思考をすれば、最高レベルの結果が手に入る」(p4)を挙げている。具体的な手引きは p222 以降の付録にある。
本書が説く会社の業績回復手法は副題や冒頭(p8)にもあるように「最も効率的かつ最も利益が上がる最高の経営手法とは、全社員に会社経営について発言権を与え、また業績の良し悪しにかかわらず常に財務状況を公開することである。」という一文に集約されている。また、そのモチベーションの源となるボーナスと年間計画の策定ということが述べられている。パレートの法則がいうような 80:20 の法則(20%の人が80%の利益を稼いでいる)に照らし合わせるのであれば、社員全員にオーナー意識を持たせるという本書のやり方は一理あると思う。
抄録
10
会社経営者が知るべきことは、「ビジネスを決定づける要素はたった二つ」ということです。一つは利益を上げること、もう一つは資金を作り出すことです。この二つをちゃんとしている限り、ビジネスにつきものの失敗を犯したとしても会社は大丈夫です。
11 cf.84
結局、社員全員が団結して共通の目標を目指していく体制を作っているわけですから、社員同士を隔てたり、チームプレーの邪魔となる壁は、絶対に取り壊す必要があります。
12
ほとんどの会社に蔓延する3つの無知。
- 経営幹部の無知(社員の信頼不足)
- 現場社員の無知(上司の指示の理解不足)
- 中間管理職の無知(両者の板ばさみ)