CraftCalc
概要
木工で三角関数を使いたくない人のための演算を行います。四方転びの脚・箱などの加工寸法を自動で算出します。5年ぶりにアップデートしました :)
ダウンロード
Windows 2000/XP
複雑なことをしていませんので、Vista/7でも動くと思いますが動作未確認です。
サポート
使い方
四方転び(脚)
四方転びの脚の加工寸法を算出します。以下の値をセットして「演算」ボタンをクリックします。
- 正面から見た垂直に対する傾斜角度
- 側面から見た垂直に対する傾斜角度
- 座板の水平に対する傾斜角度
- 側面から見た座板までの高さ
すると以下の結果が表示されます。結果の表示されている状態で「クリップボードにコピー」「テキストファイルに出力」ボタンを押すと結果を保持することができます。
- 平面からみた転び方向
- 転び方向への傾斜(脚の挿入)角度
- 転んだ脚の実長
例えば、正面・側面とも5度転んで座板の傾斜がなく高さが400の場合、45度の転び方向に対して約7度の傾きで脚を挿せばいいことになります。
四方転び(箱・錐)
四方転びの箱の加工寸法を算出します。以下の値をセットして「演算」ボタンをクリックします。
- 側面から見た垂直に対する傾斜角度
- 面数(3以上)
すると以下の結果が表示されます。
- 面材の幅側への傾斜角度
- 面材の厚み側への傾斜角度
例えば、枡(四角形)であれば、傾斜角度0度、面数4が入力値となり、結果は幅の傾斜が留(45度)で厚み方向は垂直のため0度となります。
この演算に関しましては以下のサイトを参考にさせていただきました。
半径(円弧天板)
天板の一面が円弧になった、かまぼこ型の場合の円弧の半径を算出します。以下の値をセットして「演算」ボタンをクリックします。
- 円弧区間の幅
- 弧の出
すると以下の結果が表示されます。
- 円弧の半径
例えば、円弧の始まりから終わりまでとなる天板の総幅が600、弧の出寸法が15の場合、この円弧の実際の半径は3007.5mmとなります。当然ながら出が大きいほど小さな半径になります。まあ、現実にはベニヤなどで型を取ってしまうことが多いと思いますが...
この演算に関しましては『Finewoodworking 2010 May/June』の記事を参考にしました。
円形溝(昇降盤)
昇降盤で定規を斜めにして材料を送ると円形の溝を突くことができますが、作りたい溝の寸法から必要な定規の角度を算出します。以下の値をセットして「演算」ボタンをクリックします。
- カッターの直径
- 半円溝の深さ(刃の出)
- 半円溝の幅
- 半円の頂点からのオフセット
すると以下の結果が表示されます。
- 昇降盤のフェンス(定規)の角度
- カッターの刃の角度
例えば、カッターの径が10インチ(254)、溝の深さが2インチ(50.8)、幅が0.5インチ(12.7)、半円の頂点からのオフセットがなしの場合、フェンスの角度は約87度で刃は寝かせずに材料を送ればよいことになります。頂点からのオフセットは頂点からの距離を入れることで、歪んだ溝とする場合に使います。
この演算に関しましてはFinewoodworkingのホームページにあるCove Angle Calculatorを参考にしました。Cove Angle Calculatorは結果の値を丸めていますので、精度はこのソフトの方が上です。
著作権/再配布/免責
本プログラムはフリーソフトです。再配布なども自由ですが、本プログラムに伴ういかなる結果についても作者は関知しません。但し、著作権は作者に属します。
履歴
Ver | 日付 | 内容 |
1.0.0 | 2010.6.3 | 名称をChairMakerからCraftCalcに変更、コードを全面的に手直ししC++Builder2009でリビルド、半径(円弧天版)・円形溝(昇降盤)の演算を追加、木取表を削除、Editを右寄せに対応、ヘルプのURLをリンクに変更、アイコン追加 |
0.6 | 2005.2.24 | 木取表の追加 |
0.5 | 2005.1.26 | 四方転びの箱に対応 |
0.4 | 2004.11.24 | 演算の正しくないケースがあったのを修正、結果値を小数点以下 2 桁に変更 |
0.3 | 2004.11.22 | フォームサイズを固定、ボタンの有効/無効を明示、結果値を read-only に変更、入力値が数字以外のケースに対応 |
0.2 | 2004.11.18 | クリアボタン追加、0 除算対応 |
0.1 | 2004.11.18 | とりあえず作成 |