真紀俊男
トラブルを避けろ !
プログラミングの禁じ手 C++言語編
ガイド
書誌
author | 真紀俊男 |
publisher | ソフトバンク |
year | 『C Magazine 2000.7』p.12-38 |
履歴
editor | 唯野 |
2000.9.1 | 読了 |
2000.9.3 | 公開 |
2001.7.15 | 修正 |
2020.2.25 | 文字化け修正 |
原則的な意味での C++ べからず集。まあ、この辺を理解した上で『Effective C++』を読むというのが常道なのでしょう。
抄録
12-13/19/21/23
C++ は C に対するハイブリッド言語であるが、だからといって学びやすいわけではなく、機能の追加だけでないダークサイドな側面も同じくらい(それ以上 ?)に増えている。C++ の利点といえる大規模プログラムへの応用は、すぐに大きな効果の出るものではないため、始めから長期的な視野を念頭に入れておく必要がある。大規模プログラムでのポイントはプログラムの分かりやすい分割が鍵といえるため、C++ のような大規模なプログラム言語では思考の負担をできるだけ減らすようにした方がよい。例えば、広範囲への影響箇所や外部からのアクセス箇所といった副作用の生みやすい要因を減らすようにしたり、チーム開発において各人が自分に都合よく解釈・作業するといった事態を防ぐということ。或いは、新しいプログラム言語を自分のそれまで経験していた言語の延長線上で捉えないようにすることなどが挙げられる。
ちなみに、メッセージ(オブジェクトへの命令)とメソッド(オブジェクトへの挙動)の関係についてであるが、大抵の OOPL では区別されている両者が、C++ では効率性重視の結果、メッセージとメソッドは通常同じで、そうでない場合に仮想関数を使うというかたちになっている。