兄貴(丸尾孝俊)
大富豪アニキの教え
書誌
author | 兄貴(丸尾孝俊) |
publisher | ダイヤモンド社 |
year | 2012 |
price | 1600+tax |
isbn | 978-4-478-01660-2 |
履歴
editor | 唯野 |
2013.2.14 | 読了 |
2015.10.29 | 公開 |
2015.11.13 | 修正 |
2020.2.25 | 文字化け修正 |
まあ、よくあるビジネス成功者本。Webでちょっと読んでおもしろそうだったので買ってみたのだが、本書には大きな肩すかしがある。それは本書の最後(p423)で明かされる以下の点である。
まぁ、『1%の物語の部分』っていうても、いくつか、あるんやけれどな。
そのうちの1つはな、日本から訪れてきた、「いっちゃん(鈴木一郎)」という人間は、実は、実在しなくて、「架空の人間」やねん。
せやけどな。いっちゃんは、実在しないけれど、実在するねんて。
どういうことかと言うたらな、日本からオレのところに訪れる多くの日本人を代表した架空の人間が「いっちゃん」なんやて。
つまり、良くいえば著者が読者像まで含めて全てをお膳立てしてくれている、悪くいえば自作自演ということである。または、ノンフィクションを装うフィクションともいえる。そんなわけで読んだはいいが、読書ノートにするかどうかも悩んだものの、こういう本もあるということでまとめてみた。むろん、豪放磊落な著者の語り口に魅力を感じる人も多いのではないかと思う。とはいえ、成功者が自身の方法を語ることはたやすい。こういう本の場合、順境ではなく逆境においてなお続けられるものなのか――まで読み込まなければいけないと思う。
抄録
5
その土地の存在など忘れていたころに、なんと、その荒れ果てた土地が大化けし、「3億円近く」で売れたことを機に、その土地を売って得たお金で、さらに土地を買って価値を上げてから売却、また、さらにその土地を売却したお金で土地を買って価値を上げてから売却を、次々に繰り返し、兄貴は「不動産デベロッパー」として大成功していく。
18
「せやろ。そしたら、そらもう、ボーボー質問して、『相手との共通点』を完全に見つけてかかれ。そしたら一個くらいは出てくるんやて。というよりは、出てくるまで必死のパッチでやるんやて、あきらめとる場合とちゃうで。相手との共通点が出てくるまで徹底的にバコーンといくんや」
23
「そのマザーテレサの有名な言葉にな。『愛の反対は、憎しみではなく無関心』という言葉があるんやけれどな。これ、まさに、オレが言っていることと、完?全に、一緒やねん。つまり、『相手に関心を持つことが愛』ってことやろ」
「なぜ『相手を自分ごとのように大切する心』が最も重要か ? それはな、『自分がそうなら、人もそう』なんやて。『自分がしたいことは、人もしてみたい』んや。-/-