Ryunosuke Akutagawa
The Spider's Thread
and other stories
書誌
author | Ryunosuke Akutagawa |
publisher | 講談社英語文庫 |
year | 1987 |
price | 620 |
isbn | 7700-2215-8 |
目次
1 | 本文 |
履歴
editor | 唯野 |
2003.1.23 | 読了 |
2003.2.19 | 公開 |
2003.2.21 | 修正 |
2020.2.25 | 文字化け修正 |
勘の鈍い人でもお気づきのことと思われるが芥川の『蜘蛛の糸』その他である。具体的に本作に収められているのは以下の通りである。(書名的には『蜘蛛の糸 芥川龍之介作品集』となっている。)
- The Spider's Thread 蜘蛛の糸
- The Art of the Occult 魔術
- Tu Tze-chun 杜子春
- The Wagon トロッコ
- The Tangerines 蜜柑
- The Nose 鼻
- The Dolls 雛
- Whitie 白
考えてみると、そりゃあ高校時代にも漱石や鴎外、太宰らを読まなかったわけではないが、好んで一通り読んだといえるのはやはり芥川である。その理由を考えてみると単純に短篇が多かったから――という程度のたわいもない理由しか思いつかないが、上述の作家たちの本も多くは短篇から入っている。漱石なら『坊ちゃん』『夢十夜』、鴎外なら『高瀬舟』『山椒大夫』、太宰なら『人間失格』。そうそう、同様の理由で志賀直哉も割と読んだ。
しかしながら、本書の方はというと割と英語が難しく、今の自分の英語力の限界を痛感させられた感じだった。そして困ったことになまじあらすじ程度にはうろ覚えだが頭に入っているため、相応にちんぷんかんぷんでも話題にはついていけるという、何とも妙な読書だった。分かりたくて分からないのに多少は分かっているという、そんな感じである。
もちろん、本書の英語の難しさというのが実際問題としてどの程度なのかは知らないが、まあ要は私の英語力がそういうレベルだということである。いずれ経験することだろうとは思っていたので別に驚きはしないが、やはり悔しいといえば悔しい。つまるところ、こういうものを糧にしてもっと勉強せねばならぬということである。