辻 和子
歌舞伎の解剖図鑑
ガイド
入門書としてイラストも多くお勧め
書誌
| author | 辻 和子 |
| publisher | エクスナレッジ |
| year | 2017 |
| price | 1600+tax |
| isbn | 978-4-7678-2353-9 |
履歴
| editor | 唯野 |
| 2026.3.15 | 読了 |
| 2026.3.22 | 公開 |
エクスナレッジの解剖図鑑シリーズの一冊であるが、とうとうというか、建築以外も扱うようになったようだ。
もちろん本書が扱うのは歌舞伎についてであるが、説明は分かりやすく有名な外題はもちろんとして、役者や用語、見方についてもイラストを交えて一通りの説明がされているのは親切である。
もとより歌舞伎といっても地歌舞伎を見るくらいなので、本格的な歌舞伎座などまで行って観る機会があるのか大いに疑問だが、「大向こう」程度の知識しかなかったので、そういう意味では良い勉強になり良かった。
著者によれば要は歌舞伎も結局はフィクションかつエンターテインメントなので、観客としてはいかに楽しむかでよいとしており、そういわれれてみると江戸時代でもそうだったのだろうと思う。アナログを駆使した観客参加型のエンターテインメントと考えると、分かりやすいのではなかろうか。
抄録
12
強盗にスリに拉致監禁に公金横領……。歌舞伎の舞台では、毎日のように犯罪が行われています。犯罪ではないものの、不倫や略奪愛、不純異性交遊も横行しています。-/-
-/-始祖は出雲の阿国(おくに)という女性で、奇抜な格好で踊り、評判となりました。阿国のように、戦乱の世が終わった解放感を歌や踊りで表現し、常識を逸脱した行動をする者たちは「傾(かぶ)き者」と呼ばれました。-/-
13
「台詞がわかりにくい」とも言われる歌舞伎ですが、大切なのはストーリーを追うことではなく「基本設定の理解」です。あらかじめ設定とあらすじが頭に入っていれば、不思議と台詞も聞きとりやすくなります。また、歌舞伎の醍醐味は「演技を楽しむ」ことです。台詞がわからずとも「役者の演技のノリ」に身体をゆだねて楽しめば良しです。すぐれた洋楽が、歌詞がわからなくても楽しめるのと似ています。
もっとも、これは現代ならではの接し方だと思う。
