ホーム > 読んだ

野田知佑
北の川から

ガイド

書誌

author野田知佑
publisher新潮文庫
year1997
price400+tax
isbn4-10-141010-0

目次

1本文
2抄録

履歴

editor唯野
2009.11.11読了
2009.11.18公開
2009.11.20修正
2020.2.25文字化け修正

野田知佑のカヌーエッセイ。『南の川まで』も読んだら上げるつもりである。

抄録

15-16

ここではカヌーを漕ぐこと、メシを食うこと、寝ること、魚を釣ること、本を読むこと以外にすることがない。漕ぎ下るべき川があり、釣るべき魚がいて、読むべき本があれば人生はほぼ満たされるのである。

これがアラスカやカナダの川旅のいいところだ。単純に。もっと、単純に。そして、大切な点だけは貪欲に味わい、強調して生きる。枝葉末節の事柄はどうでもいいのだ。

29

「ヒコーキの免許なんて」と官憲のコントロール、お節介を嫌い、「勝手に」飛行機を飛ばしている連中もいるのだ。

免許のない奴はどうなるかといえば、管制塔のあるちゃんとした飛行場に降りることができないだけである。

31

この村の大人たちは子供をいつもは放っておく。まったく構わない。しかし、遠くからよく見張っていて、いざという時にはピシリと注意を与える。この「距離」が見ていて好ましかった。子供を可愛がる、というのは甘やかすのとは違うのだ。