山口瞳
諸君! この人生、たいへんなんだ
ガイド
書誌
author | 山口瞳 |
editor | 常盤新平(編) |
publisher | 講談社文庫 |
year | 1992 |
price | 400 |
isbn | 4-06-184237-4 |
履歴
editor | 唯野 |
?.8.13 | 読了 |
2013.9.12 | 公開 |
要は著者の本のアンソロジーというか、一部分を抜き出してまとめた、私のやっている読書ノートの抄録をそのまま一冊にまとめたような本である。氏の本そのものも他には改めて読んだことがないので、突っ込んだ意見は避けるが、今どきの実利優先な就活本とは一味違った人生訓的、少し余裕のある語り口が当時の時代をも表しているように思う。
抄録
24-25
-/-そこで、若いときの
山本周五郎先生を絶望から救ってくれた ストリンドベリイの言葉を掲げることにする。「苦しみつつ、なおはたらけ、安住を求めるな、この世は巡礼である 」。働くのは会社のためでも家族のためでもない、自分のためである。失意のときは、この言葉を思いだしてくれ給え。気楽な稼業だと思ったら大間違いだ。常に安住するな 。しかし、この言葉の本当の意味がわかるのは、四十歳、五十歳になってからだろう。新入社員諸君、この人生、大変なんだ 。そうして、本当の酒の味がわかるのは、苦しみつつ、なお働いた人たちだけなんだ 。
29
-/-自分が間違っていると思ったら、すぐに訂正したまえ。ゴメンナサイと言える人間になりたまえ。-/-
34
此の世で好ましいもののひとつが「礼儀正しい青年」だ。反対に、猪口才な奴、青二才、嘴の黄色い奴、甘ったれは大嫌いだ。