T・S・エリオット
キャッツ
ポッサムおじさんの猫とつき合う法
ガイド
書誌
author | T・S・エリオット |
editor | 池田雅之(訳) |
publisher | ちくま文庫 |
year | 1995 |
price | 650 |
isbn | 480-03137-5 |
履歴
editor | 唯野 |
2001.3.22 | 読了 |
2001.3.26 | 公開 |
2003.1.2 | 修正 |
2020.2.25 | 文字化け修正 |
あまりにも有名なミュージカルの原作本。例によって(?)ミュージカルの方は見たことがないのに本だけは読むという扱いである。とはいえ、そもそもこの作品が T.S.エリオット(ノーベル賞までもらっている)だということ自体、よく知らなかった。内容は「猫詩集」というべきもので、作者自身による造語だとか言葉遊びの類もいろいろと盛り込まれたものということらしい。(例えば、猫の犯罪王マキャヴィティはホームズの宿敵であるモリアーティのもじりであるなど。)また、副題となっている「ポッサムおじさん」とは作者自身を指しているようである。となると、しかけが多そうなだけに私などは訳出も大変だったのではないかと思ったが、なかなか内容は軽妙にまとまっており、すんなりと読むことができた。その理由を考えてみると、短い語り口による猫と人間の関係は、人間同士の身近なものとしても置き換えられるから――という感じがした。
ちなみに、本書に登場する猫とは以下の通りである。これを見れば本の雰囲気も幾分かは伝わるのではないだろうか。
おばさん猫ガンビー・キャット
親分猫グロウルタイガー
あまのじゃく猫ラム・タム・タガー
おちゃめなジェリクル猫
泥棒コンビ猫マンゴジェリーとランペルティーザー
長老猫デュートロノミー
ペキニーズ一家とポリクル一家
猫の魔術師ミストフェリーズ
猫の犯罪王マキャヴィティ
劇場猫ガス
ダンディ猫バストファー・ジョーンズ
鉄道猫スキンブルシャンクス
抄録
111
そこで、みなさんから、猫にごあいさつを。
でも、猫は、人様になれなれしくされるのが大嫌い。
その事をゆめ忘れることなかれ。