李白の詩
上三峡

巫山夾青天巴水流若玆
巴水急可盡青天無到時
三朝上黄牛三暮行太遲
三朝又三暮不覺鬢成絲

巫山(ふざん)、青天を夾(さしはさ)み、巴水、流れて玆(かく)の若し。
巴水、急なるも盡(つく)すべし、青天、到る時なし。
三朝、黄牛に上り、三暮行くこと太(はなは)だ遲し。
三朝又三暮、覺えず、鬢(びん)、絲を成すを。

早發白帝城

朝辭白帝彩雲間
千里江陵一日還
兩岸猿聲啼不住
輕舟已過萬重山

朝(あした)に辭す、白帝彩雲の間、
千里の江陵、一日に還る。
兩岸の猿聲、啼いて住(とど)まらず、
輕舟、已に過ぐ、萬重の山。